慶應義塾大学医学部への研究協力のお願いについて

投稿日:2022年8月26日|カテゴリ:お知らせ

現在、明洋会(柴垣医院 自由が丘、戸越、久ヶ原)では、慶應義塾大学医学部からの依頼のもと、その研究活動について別添文書のとおり協力機関として既存情報の提供を進めております。この研究を実施することによる、患者様への新たな負担は一切ないとともに、患者様のプライバシー保護については慶應義塾大学医学部様とともに最善を尽くして参ります。

以下、研究の概要を記載しておりますので、本研究への協力を望まれない患者様におかれましては、添付文章に記載の「8お問い合わせ」に示しました連絡先までお申し出下さいますようお願いいたします。

 

1.対象となる方

本研究の対象となる患者様は、2019年4月から2020年3月までの間に、明洋会のグループ病院
(柴垣医院 自由が丘、戸越、久ヶ原)で血液透析を継続された患者様

 

2.研究課題名

承認番号:20221055
研究課題名:日本人維持血液透析患者における年間平均透析中血圧の低下と心血管イベントの関係に関する検討

 

3.研究実施機関

慶應義塾大学医学部 腎臓内分泌代謝内科

 

4.本研究の意義、目的、方法

血液透析中血圧低下(IDH, intradialytic hypotension といいます)は、血液透析患者さんの生活の質(QOL, quality of life)や生命予後に悪影響を及ぼし得る重大な合併症であり、透析中の最低血圧<90mmHg などで定義されます。この IDH には、透析前の血圧に加えて、透析中の血圧変動、すなわち透析中最高血圧(一般的には透析前血圧)と最低血圧の差が大きく関連します。
透析中低血圧を規定する透析中収縮期血圧の低下は,透析中症状のリスク上昇や全死亡率の上昇と関連すると言われています。しかし、この関連性は日本人の血液透析患者では検討されておらず、また透析中収縮期血圧低下の季節変動も考慮されていません。
 そこで本研究は、平均年間透析中収縮期血圧低下と心疾患合併症、入院・死亡との関連を明らかにすることを目的とします。具体的な方法として、透析中の血圧低下(透析前収縮期血圧-最低透析中収縮期血圧)を年間で平均し、その値と心疾患合併症、入院・死亡との関連性を検討致します。
 なお、本研究は「血液透析患者における血圧変化の季節変動および寄与因子の検討」(承認番号:20200242)のその後2年間のフォローアップ研究です。「血液透析患者における血圧変化の季節変動および寄与因子の検討」(承認番号:20200242)では、透析中収縮期血圧低下は、冬に最大、夏に最小となり、明確な季節パターンを示しました。また透析中収縮期血圧低下の危険因子として、カルシウム拮抗薬の不使用、α遮断薬の使用、血清リン高値が考えられました。

 

5.協力をお願いする内容

利用させていただくカルテ情報は下記です。以下の観察項目を電子カルテからデータ抽出します。新たなサンプルの取得は一切ございません。

<ベースライン(2019 年 4 月)のデータ>
背景情報:年齢、性別、末期腎不全の原疾患、合併症の有無、透析期間、身長・体重、BMI、血圧など
血液データ:総蛋白、アルブミン、補正カルシウム、リン、副甲状腺ホルモン、hANP、ヘモグロビン、CRP、尿素窒素、クレアチニン、eGFR 値など
透析関連のデータ:Kt/V(透析効率)、GNRI(栄養状態の指標)、nPCR(蛋白摂取量の推定)、
modified CI(筋肉量の指標)など

<年平均(2019 年 4 月から 2020 年 3 月)のデータ>
上記血液データ、透析関連のデータに加え、透析前・透析後血圧、透析中最高・最低血圧、ドライウェイト、透析間体重増加および透析毎の除水量・除水速度など
上記2019年4月から2020年3月のデータに関しては、上述の先行研究で取得済みのデータです。

<フォローアップ (2020年4月から2022年3月)のデータ>
2020年4月における上記背景情報
心血管疾患合併症、死亡及び転院、全原因入院など
上記2020年4月から2022年3月のデータが、本研究で新しく取得させて頂くデータです。

 

6.本研究の実施期間

研究実施許可日(通知書発行日) ~2022年12月31日

 

7.プライバシーの保護について

  1. 本研究で取り扱う患者さんの個人情報は、氏名および患者番号のみです。その他の個人情報(住所、電話番号など)は一切取り扱いません。
  2. 本研究で取り扱う患者さんの情報は、、個人情報から個人を特定する情報を除いた情報とし、第3者にはどなたのものか一切わからない形で使用します。
  3. 患者さんの個人情報と、匿名化した情報を結びつける情報(連結情報)は、明洋会における本研究の個人情報管理者(明洋会 柴垣医院 理事長 柴垣 圭吾)が研究終了まで厳重に管理し、研究の実施に必要な場合のみに参照します。また研究計画書に記載された所定の時点で完全に抹消し、破棄します。

 

8.お問い合わせ

本研究に関する質問や確認のご依頼は、下記へご連絡下さい。
また本研究の対象となる方またはその代理人(ご本人より本研究に関する委任を受けた方など)より、情報の利用の停止を求める旨のお申し出があった場合は、適切な措置を行いますので、その場合も下記へのご連絡をお願いいたします。

【実施施設】 慶應義塾大学医学部 〒160-8582 東京都新宿区信濃町 35
【研究責任者】 内山 清貴  腎臓内分泌代謝内科連絡先:03-5363-3796
FAX:03-3359-2745
E-mail: kiyo.0103.piyo@keio.jp

上記へのご連絡は可能な限り診療時間中 [月曜日~金曜日および第 2・4・5 週の土曜日(ただし祝日は除く)、午前8時40分から午後4時30分] にお願いいたします。

また、明洋会への問い合わせ先は以下となります。

【研究協力者】 医療法人社団 明洋会 柴垣医院
理事長 柴垣 圭吾
連絡先:03-3724-0066 FAX:03-3725-2588
E-mail: skeigo@hotmail.com

上記へのご連絡は可能な限り日中の診療時間中 [月曜日~土曜日(ただし祝日は除く)、午前8時00分から午後6時00分] にお願いいたします。

 

9.利益相反

利益相反は特にありません。

 

※画像をクリックするとPDFにてご確認できます。